コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスに関する報告書

基本的な考え方

コーポレート・ガバナンスの強化をステークホルダーとの信頼関係の基本と考え、企業としての使命や広く社会に対して担う責任を踏まえた企業理念によって社員の意識向上を図るとともに、監査機能の充実などを通して経営の透明性や健全性の確保、意思決定の迅速化に努め、的確な情報開示に積極的に取り組んでいます。
中長期にわたって、株主の皆様だけでなく、従業員、顧客、取引先、地域社会など、当社を取り巻く様々なステークホルダーと良好な関係を構築していくため、今後も、更なるコーポレートガバナンスの充実に向けて、絶え間ない取り組みを進めていきます。

企業価値向上に向けた取り組み

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コーポレート・ガバナンス体制(2025年7月1日 現在)

バイタルケーエスケー・ホールディングスは、2023年6月より、監査等委員会設置会社へ移行しました。現在の取締役会は12名で構成し、そのうち5名が社外取締役であり、事業経営者、学識経験者、弁護士、公認会計士と、それぞれ専門知識・経験を有するとともに、コーポレート・ガバナンスにも深い知見を有しています。当社グループの経営に対して有意な提言・助言をいただくことで、経営の透明性・健全性を確保するとともに、取締役の職務執行を監視・監督できる体制としています。
監査等委員会は3名で構成しており、うち2名を社外取締役とし、弁護士と公認会計士としてのそれぞれの専門的な立場・見地から、的確な監査・監督を実施しています。また、当社では任意の委員会である指名・報酬諮問委員会を設置しており、取締役の指名や報酬などのほか、コーポレート・ガバナンス全般に対する審議・助言を取締役会に行っています。

コーポレート・ガバナンス体制図

取締役会

バイタルケーエスケー・ホールディングスの取締役会は、定款で定める取締役(監査等委員である取締役を除く)12名以内、監査等委員である取締役5名以内とし、グループの業務執行管理機能を担います。また、持株会社に求められる実効性ある経営体制、取締役会における実質的な議論を確保するために必要で適正な人数、企業理念の実現や経営戦略に照らして求められる能力・知識・経験を有するメンバー構成を基本としています。取締役会は、原則毎月1回開催(別途必要に応じて開催)し、法令で定められた事項や、経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行状況を監督しています。

2024年度の主な検討事項

  • 代表取締役と役付取締役の選任
  • 取締役報酬額の決定
  • 取締役の利益相反取引や競業取引の承認
  • 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた議論と方針の決定
  • 事業ポートフォリオ・マネジメント関連
  • 中期経営計画の策定
  • 新規事業、M&A等、成長のための投資の決定
  • 計算書類の承認
  • 配当金の支払い
  • 株主総会の招集
  • 業務執行状況の報告

指名・報酬諮問委員会

2024年7月より、アドバイザリーミーティングに代わる独立した諮問委員会として任意の指名・報酬諮問委員会を設置しております。取締役候補の選任や報酬については取締役会の決議に先立ち、当該委員会(社外取締役5名、代表権者3名で構成)にて諮問を行い、適切な助言を得ることとしております。

2024年度(アドバイザリーミーティング)の主な検討事項

  • 経営陣幹部・取締役の選解任に関する方針・手続き
  • 経営陣幹部の業績の評価と人事
  • 経営陣幹部の報酬に関する方針・手続き
  • 取締役会の実効性評価・分析
  • 会社の機関設計などガバナンス体制に関する方針

出席状況(2024年度)


氏名 取締役会出席状況 アドバイザリーミーティング出席状況
村井 泰介 13回/13回 1回/1回
岡本 総一郎 13回/13回 1回/1回
一條 武 13回/13回 1回/1回
井口 順之 13回/13回
鈴木 三尚 13回/13回
鈴木 宏一郎 13回/13回
喜多 勇夫 13回/13回
松井 秀太郎 13回/13回
小野木 喜惠子 12回/13回 1回/1回
桂 淳 13回/13回 1回/1回
継田 雅美 13回/13回 1回/1回
自念 裕文 3回/3回
西巻 考 10回/10回   
高橋 誠也 13回/13回 1回/1回
西谷 剛史 13回/13回 1回/1回

監査等委員会

当社の監査当委員会では主として四半期決算の検証のため、開催するとともに、その他業務執行全般にわたり内部監査部門より報告を受け、年間の監査計画に基づいて、グループ全体の業務執行が適正かつ効率的に行われているかを、検証・評価しており、監査等委員会の適切な運営を通した監査・監督を通じて、経営の透明性・健全性を確保しています。
また、当社グループでは、法令などの遵守を徹底するため、「コンプライアンス綱領」をすべての役職員の行動規範としています。

2024年度の主な共有・検討事項

  • 監査方針、監査計画、業務分担
  • 会計監査人に関する評価
  • 監査等委員会監査基準の見直し
  • グループ各社の監査の状況

活動概要

取締役
  • 取締役会への出席
  • 代表取締役へのヒアリング
業務執行
  • 重要書類の閲覧・確認
内部監査
  • 監査部門からの監査計画、結果報告
  • 内部統制部門との会議
会計監査
  • 三様監査会議
  • 会計監査人からの監査計画説明、四半期レビュー報告、監査結果報告
  • 会計監査人評価の実施

監査等委員会の出席状況(2024年度)

氏名 監査等委員会出席状況
自念 裕文 2回/2回
西巻 考 5回/5回
高橋 誠也 7回/7回
西谷 剛史 7回/7回

取締役会の実効性評価

取締役会に期待されている機能が適切に果たされているかを検証し、その向上を図っていくために、毎年、取締役会の実効性の評価を実施しています。
また、その実効性を中立的・客観的に検証するため、一定期間毎(三年に一度を目途)に第三者評価機関に評価を依頼しています。
2024年4月から2025年3月に開催された取締役会の実効性の分析・評価については、自社調査を実施いたしました。
全取締役に対して、執行および監督などの状況に関するアンケートを実施し、その結果をもとに、評価・分析いたしました。

評価概要

評価対象 2024年4月から2025年3月に開催された当社取締役会(全13回)
評価者 当社取締役(監査等委員を含む、計14名)
評価方法 自社によるアンケート(第三者評価は2023年度に実施)
主な評価項目 取締役会の在り方、取締役会の構成、取締役会の運営、取締役会の議論、取締役会のモニタリング機能、監査等委員以外の社内取締役のパフォーマンス、社外取締役(監査等委員含む)のパフォーマンス、取締役(監査等委員含む)に対する支援体制・トレーニング


今回の評価結果において抽出された、主な課題およびその対応策は次のとおりでございます。

2023年度に
認識した課題
  • 決議事項、報告事項の時間配分(審議により時間を割くべき)
  • 事前検討時間の確保
  • 取締役会以外でのコミュニケーション機会の確保
 
2024年度の
主な取り組み
  • 報告内容・報告方法(説明資料の工夫など)の効率化を図り、決議事項の審議時間を確保するとともに、決議事項以外の重要な経営課題についての議論の機会を多く確保する。
  • 特に決議事項に関する資料の事前配布のタイミングを早めるとともに、経営委員会(取締役会への議案上程前に経営課題を議論する会議体)や、事業会社の重要会議への社外取締役の出席の機会を設けるなど、取締役会における審議より前に必要な情報にアクセスできる体制を整える。
  • 事業会社の営業現場や物流センターの見学会などを設定することで、当社グループの事業内容への理解をより深めるための機会を設定する。
   
2024年度の
分析・評価の結果、
課題認識
  1. 以前に比べ、取締役会の資料が事前に配布される様になり、会議に意見を持って参加出来るようになった。
  2. 時として決議事項に配分される時間が議題数に対して少ない場合がある。報告事項の時間を少なくして決議事項の時間を確保するべき。
  3. 特に社外取締役の方々においては様々な分野の専門的知見からそれぞれの持ち味を十分発揮していると思う。
  4. 経営会議への傍聴機会も提供されており、重要なトピックも随時ご共有頂いており、当職が必要に応じて動けるような体制は整っている。
  5. 以前に比べ、取締役会議での議論が活発になった。また、中期経営計画に関する議論では、経営戦略、経営計画の決定を収益力・資本効率等を意識して十分な議論を行うことが出来た。
   
 今後の取り組み
  1. に対して ▶ 取締役会の資料の共有タイミングは改善されたが、理解を促すための情報提供の質を向上させる。
  2. に対して ▶ 決議事項の議論により時間をかけるためにも、報告事項の説明を効率的に行えるための工夫を行う。